このように考えると、会話というのは単に声帯から声を出すだけのことではなくて、そのひとの全体のあり方にかかわるものであることがはっきりします。
したがって言語障害の指導には、話し方の練習をさせる前の段階として、その子どもの発達を促すことが重要であり、音声言語の病理や聴覚の性質、さらに子どもの精神病理や心理など多方面からアブローチしないと不十分です。
次に言語障害のいろいろな場合について考えてみましょう。
話というのは本来、声を出して相手とかかわる、気持を通わせるものであると考えるならば、生まれたばかりで大声で泣いていることも感情の表出であり、周囲のひとがたとえ子ともがその内容を理解しなくても話しかけ、抱き、あやすことはすでに話をする場面であると考えてよいでしょう。
新生児も個人差があるので独特なひととのかかわりをしていくのが会話の基礎となります。
このようにみると3、4歳になって話し方がまずいとか話ができないというけれども、それは急におこってきた問題ではないのです。
新生児のときからの親とのかかわりが話しの発生に関係しています。